槍ヶ岳 北鎌尾根~焼岳縦走 5日目(2) 西穂山荘~焼岳~上高地
もうここまで来れば見せ場はまったくないです。
ってか、北鎌を抜けてから見せ場はまったくなかったけど。

では、西穂山荘から上高地までの下山、おつきあいください。
(このエントリは 「槍ヶ岳 北鎌尾根~焼岳縦走 5日目(1) 穂高岳山荘~西穂山荘」 からの続きです)
時計を見ると、その時点でまだ14:00前だった。シェルターを張るにはちょっと早い。もうちょっと先に行きたいなと思って地図を眺めた。焼岳小屋までは数時間なので明るいうちに余裕で到着できるが、残念ながらこの小屋にテン場はない。行くとしたら焼岳に登り、上高地まで下りるしかない。
上高地には暗くなってから下りることになるだろうが、体も疲れてないし、じゃあ行ってみるかということで焼岳へ向かった。西穂山荘から焼岳小屋までの道はあまり人が歩いていないらしく、一度だけ人にすれ違っただけ。
焼岳小屋には2時間もかからず到着。そこから焼岳への登りにさしかかるが、右脚のかかとが痛くなってきた。どうやら靴ずれらしい。上高地まで持ってくれればいいんだけど。

小屋を過ぎて尾根に乗ると、目の前に焼岳がドーンと見える。
靴ずれが痛いので、焼岳までの登りはコースタイムをさほど短縮できず。あたりもガスってきてモチベーションもだんだん下がってきた。
山頂に着いたときはすっかりガスっていたので、槍からの縦走路が全く見えなかった。西穂でさえ見えず。ちょっと残念。せっかく自分の足跡を見てみたかったのに。でも、いつかまた来ることもあるからそのときに見ればいっか。

焼岳山頂。あたりはすっかりガス。
焼岳は活火山で、噴煙がいろんなところから上がっていて、硫黄の匂いが立ち込めている。こんなところで毒ガスにやられて倒れたら、きっと死んじゃうんだろうな。翌々日、ネットの山岳事故のニュースのトップに出てしまうだろう。だから絶対山では死ねないよ。

あやしげな噴煙。風向き変わったら恐そう。

これは立ち入り禁止の南峰。
西穂山荘から焼岳までは勢いで来てしまったけど、その後、上高地までが長かった。なにしろ靴ずれがひどくなっていたのでスピードは上げられないし、途中から樹林帯に入って日も落ちたので暗闇の中ますます歩くスピードは落ちるし。
一般道とは言え、暗いので道を外れて迷うことも十分考えられるので、人工物が出てくると時間をチェック。そしていつでもビバークできるように、途中で水入れを満タンにした。と言っても沢は全然なく、上高地にかなり近づいたところで汲んだんだけど。
登山道からようやく車道に出て、上高地へ到着。すっかり暗くなってしまった。高そうなホテルの前を素通りし、小梨平キャンプ場にシェルターを張った。またにんにく臭い袋飯を食べて就寝。高度が下がって気温が高くなったので、この夜は暖かく眠ることができた。
「槍ヶ岳 北鎌尾根~焼岳縦走 最終章」 へ続く。
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COMMENT
・・・ってか、年の瀬に向けての追い込み、
す・ご・いっ!!ですね~!?
いつの間にやら、当方も出演させていただき、
ありがとうございます。
年末年始はどちらに行くか、決まりました??

おっ、お久しぶりです!
この後におよんでなぜ伏せ字?(笑
追いこみ、がんばってますよ~
なんとか年内に下山できましたよ。
あとはまとめをアップするだけです。
○○市民さんの出演料は、今度あったときにでも(笑
年末年始はたぶん家でごろごろしていると思います。
そちらは?
そうだ、トラックバックしようとしたんですが、できなくて。
とりあえずリンク張ってるからいっか…ってかんじであきらめちゃいました。
なんだかずっと寒さとの戦いのような山行印象があります。
やっぱ、輝子さんももっと肉をつけなきゃ^^
焼岳は私もいってみたい・・・

ずっと前今よりも3-4kgお肉がついてたときもやっぱり寒がりだったので、
肉はあまり関係ないという気がします。
焼岳は来年の残雪期にふうろさんと行こうかと思っています。
南峰に登りたいんだな~
見所はありましたよ。
どっちが年上かの、美しい譲り合いとか。
大キレットや馬の背の逆層?も、北鎌単独をなしとげたてるさんには、ハイキング道なんだと感心致しました。
濡れて無くても大キレットなんて怖くて一生行く事が無い私には、あの9月のあの天候でスイスイ歩けるてるさんは、凄い!

おかげさまでほんと文明の地に下りてこられましたよ。
あー、よかった。
> どっちが年上かの、美しい譲り合いとか。
Gさんの記録も読んでいただけたんですね(笑
でも、この勝負は絶対勝っている自信があります。
なにしろこちらはジョーカーを持っているんですから。
勝った方が負けた方から居酒屋で好きなドリンク一杯おごってもらうことにしよっと♪
奥穂~西穂、じつはいろんな地名があるんですよね。
ロバの耳、逆層スラブ、その他いろいろ。
馬の背しか記憶がないので、いつか地名を確認しながら歩くツアーとかやってみたいです。
私は大キレットは何度も通ってるので比較的ラクに通れますが、
Gさんははじめてでしかもあんな天気だったのに、
かなり速く通過してるのにはびっくりでした。
アルパインクライマーになる素質ばっちりだと思います。
それにしても輝チンあなたは凄いやっちゃ。
なんだか 山の姿勢というか、生き方にホレボレ。
潔さと無駄のない行動・・・それでいて案外 人の面倒もみるし
あっ 褒めすぎた、返して!
にんにく臭いご飯がどっから出てきたか遡ってしまったがな。

今、最終章も書き終えたところで、喜びをかみしめてます。
この記録をすべて書き上げたという…
山行を終わらせたときよりも達成感があるかも(笑
たしかに潔いかも。
ほかのすべてを捨ててこの記録を書き上げたから。
おかげで自分の首がまたしまってしまった。
ムダがありすぎな生活です、ほんと。
にんにく袋飯は1日目のその2から出てくると思います。
北鎌稜線上で食べているところ。
全部上がったら、もう一度最初から見たいと思います。
楽しみだな

ようやく最終章を書き上げ、今独りで祝杯です。
下界では単独行動したくないのに。
しかもクリスマスに(笑
てる (08/25)
mima (08/24)
てる (12/24)
KMD (12/24)
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