風雪のビヴァーク 八ヶ岳大同心稜 2日目 その1
この日は、大同心稜へ。
気温は前日より心なしか高く、風も弱くなっていた…気がした。
でも、気温が高くなったのはたしか。氷点下だとは思うけど。
前日は雪は降っていなかったのだが、
この日は朝から静かに雪が降っていた。
そんな中を、トレースがばっちりついた大同心沢に入り、
樹林帯の中をもくもくと登って行った。

樹林帯の中の急登を登る。
長いので隠します。
一応無雪期も登れる…のかな?
まあ、そんなルートなので、ロープも2ピッチしか出さず、
条件が悪いにも関わらず、比較的ラクに登ることができた。
でも、カメラを出して写真を撮る余裕なんてまったくなし。

1P目?を登る自分とKさん。ogami_doriさん撮影。
最終ピッチ、下から吹き上げる風が強くなってきて
お尻がすーすーするなと思ってたら、
稜線に出ると、案の定、すごい風だった。

稜線に出たところ。無風に見えるけど、じつはすごい風。

ロープが風になびているのがわかるかな?
このときは一般道に出たという安心感からカメラを一瞬取り出して撮影した。
計画では赤岳を回って行く予定だったのだが、
こんな風なのでエスケープルートの硫黄岳からの下山になった。
硫黄岳の登りに差し掛かるあたりから風がどんどん強くなってきて。
体重の軽い女子2名はごろごろ転がされた。
はい、私も転がされたうちの1人です(笑
ogami_doriさんが風上に立って風よけになってくれたり、
飛ばされないようにつかんでくれたりはしたんだけど、
やはり危険ということで、硫黄岳山荘に戻ってビバークすることになった。
10:30頃からツェルトを張り、あるだけのものを着込み、
皆で体を寄せ合って、まさに風雪のビヴァーク。
はじめは暖かかった体も、徐々に冷えていった。
13:00頃、少しは風がやんだかもということで出発したが、
今度は視界が悪くて道がわからない。
再び小屋に戻り、ビバーク。
今度はさすがに 「一晩ここで過ごすことになるかも」 と思った。
自分はものすごい寒がりなので、
厳冬期雪山でビバークすることになったら凍死する自信はあったのだが、
実際ビバークしている最中は、絶対に自分だけは助かるつもりでいた(爆
うつらうつら寝ている人を見て、
なんて思ったり、
とかひどいことを考えたりしてた(爆
でも、そんな考えも、獲らぬ狸の皮算用、
15時前には視界もよくなり多少風も弱まったので、
硫黄岳を登り始めることができた。
で、もちろん山頂はパス。
そのまま赤岩の頭方面へと向かった。
2006年に雪崩事故があった付近の下りもクリアーし、
ようやく風がよけられる樹林帯に入ることができた。

樹林帯に入ったら食事中のカモシカに遭遇。
赤岳鉱泉に降りたのはほとんどのテントが撤収されてからと遅かったけれど、
風が弱まってから降りることができたし、賢明な判断だったと思う。
自分的には貴重なビバーク体験もできたし。
「風雪のビヴァーク 八ヶ岳大同心稜 2日目 その2」 へ続く。
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自分メモ/ビバーク装備
上: ヘリテイジタイプ3マルチウェザー、むさしの山荘ダウンセーター、ユニクロフリースカットソー(2001年ぐらいに購入)、アイスブレーカーM's オリジナルジップ、アイスブレーカー レディース テックトップ、腹巻き
下: ヘリテイジ アセンションパンツ ストレッチ、ノースフェイスマルチパーパスパンツ女性用、アイスブレーカータイツ、パタゴニアウィメンズ・アクティブ・ボーイ・ショーツ
頭: ヘリテイジタイプ3マルチウェザーのフード、ウールの目出帽、薄手目出帽
手: ヘリテイジOVER GROVE GORE-TEX or ヘリテイジ OVER MITTEN GORE-TEX 3つ指、ウール手 or パタゴニアストレッチエレメントグローブのインナー
足: マインドルの皮靴、スマートウールマウンテニアリング、ICIロングスパッツ(かなり年代物。形見の品)
COMMENT
てるちゃん無事でよかったよ( ´△`)

しびれるって死語だから(笑
私だけでなく、ogami_doriさん、MMさん達も無事でよかったでしょ?
ええ。3人とも無事で良かったですよ。
この中でもてるちゃんはか細いからよ。
指先もすぐ冷たくなっちゃうみたいだし。
皆さんご無事でなによりでした。
私たちは、旦那が2回転がってたようです。
私は踏ん張りましたが千鳥足よりひどかった・・・。
視界があったのがせめてもの救いだったよ。
一瞬でかザック背負って宙を舞う自分を想像してしまった(爆)

ほんとえもんかけでテンカフでヒロポンでしょ?
はあ、たしかに私が一番このパーティではか細かったかもね。
か細いことならだいたい負けない(笑

硫黄の風はほんときついよね。
でも、歩き方次第でうまく歩けるんだよね。
私の知り合いがでかザック背負ってアイゼン履いたままマジで飛んだそうです。
アイゼン履いたまんまってすごい凶器になって危険。
5時間ぐらい硫黄山荘でビバーク・・・なんとトイレ行きたくなっても辛そうだなあ。
貴重な体験もお仲間がいて、よかったね。
これで、また逞しい山女への道へ・・・

そうそう、トイレがね。
外はまあ吹雪みたいなもんだから、お尻出すのいやですよね。
> これで、また逞しい山女への道へ・・・
いや、もう次は春山ですよ(笑
寒いの嫌いだし。
てる (08/25)
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