OUTDOOR RESEARCH DryComp Summit Sack
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30Lで346gとかなりの軽量、さらに完全防水というシロモノ。
これは沢や雪山にいいかもと思ってさっそく購入、剱にも穂高にも持って行った。
実際に山で使ってみたら…
(長いので隠します)

まず、いい点から挙げると、やはり超軽量ということ。
30Lで300g台のアタックザックなんてそうそうないのではないか。
超軽量化を実現しているため、背中のパッドなど余計なものが一切なく、くるくると丸めてコンパクトに収納できるのがいい。サブザックとしては理想的だ。
完全防水をうたっているので、よくある防水袋のようにザックの入口が下の画像のように丸めて止めるようになっている。これは意外に使いやすく、ものの出し入れがスムーズに行えた。

ザックの入口。右が丸めて止めたところ。
それからやっぱり完全防水というところ。沢に持って行ったわけでないので、本当に水がしみないのかどうかはわからないが、作りを見ると、内側の縫い目はすべてシーリングされている。水が入ってこなければ、沢にも雪山にもよさそうなザックである。
と、ここまではよかったのだが…
残念なことに生地の耐久性が十分でない。剱のバリエーションルートを3本登っただけでザックの底に穴があいてしまった。今までいろいろなザックを使ってきたが、底に穴があいたというザックは1つもない。もっとハードな使い方をしたザックもあったのに。超軽量化ということにこだわり過ぎて、布地の耐久性を忘れてしまったのだろうか。

穴があいてしまったザックの底。一箇所ならまだしも、3箇所もというのはどうかと…

拡大図。これでは完全防水機能があってもなんの役にも立たない。
あとは、ショルダーベルトがいまいち。というか最悪。このザックは下の画像のように肩にショルダーベルトの長さを調整する部品がついている。

普通のコンパクトザックは下の画像のように腰に調整する部品がついているのだが、なぜこのザックはあえて肩の位置にしたのだろうか。

肩に調節部分を持ってきたため、ショルダーのパッド部分にスリングが固定できず、ザックに荷物を入れてある程度の重さ以上になると、パッド部分からスリングがずれて肩に食い込むのだ。このため、登っていると痛いばかりでなく激しく手がむくむという現象が…

パッドからスリングがずれて肩に食い込み、血流が悪くなった。
雪山では凍傷の原因となる可能性あり。
最後にもう一点だけ。
これは日本人向けに作っているわけでないのでしょうがないと思うが、ショルダーベルトの付け根の位置が自分には合わない。下の画像のように、ショルダーベルトの間が広すぎるのだ。わりと肩幅は広い方なのだが、それでも肩からショルダーベルトが下がって下がって非常に登りにくかった。とくに核心をリードしているときは、たいした荷物も入ってないのにザックがふられて肩から落ちそうになるので、大汗ものだった。こういうフリーサイズのザックは、男性を基準に作られているからしょうがないか。

デザインもかわいいし、超軽量で防水だし、ピッケルを止めたりギアを引っ掛けたりするループもついているし、コンプレッション用のスリングはウェストベルトにもなるなどけっこう凝った商品なので気に入っているのだが、ザックの底の生地が弱すぎるのとショルダーベルトが最悪だったのは致命的。ショルダーベルトは改造するつもりだけど、ザックの底の耐久性は手の打ちようがない。
ひょっとしたらこれは登山に使うザックではないかと思い、ORのサイトを見直してみたが、やはり登山用っぽい… 試作品を作って山で試してみなかったのか?、というような商品だった。
かなりがっかりなんだけど、もし改良品が発売されたら買うと思う。
ザックの底とショルダーベルト以外は気に入っているので。
ORさん、応援してるのでがんばってください。
(このblog日本語だから、商品開発担当の人は見ないか?)
その後、改造に成功!!!

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COMMENT
ようやくアップしました。
画像の準備に時間がかかっちゃって。
わたし的にはおすすめできる商品ではないですが、
用途によってはいいんじゃないかと思います。
秘密のコメントさま
お申し出の件、OKです。
よろしくお願いいたします。
このインプレはとても参考になりました。
ありがとうございます。
ほんと残念な商品です。
いいセンいってるのですが、根本的なことを満たすのを忘れたのが大きなマイナス要因ですね。
ぜひ改良品を作って欲しいと思ってます。
ひと様の使っているお道具が気になる私としては、このテのレポは興味津々。
で、剱岳バリルート登っただけで、底に穴が空いてしまうとは、困りものですね。
薄いけど丈夫な生地(でその分値も張る)ならともかく、ただ単に薄いだけでは、どうしようもないかも。
ショルダーベルトの改造って、どうなるのかしら?
願わくば、改造ができたら、前後の比較レポ希望です。(^_^)/~
ほんと生地に関してはおっしゃるとおりです。
改造は、、、そうですね~、成功したら結果をアップすることにいたします。
実はこのレポの詳細が出る前に、同じブランドの50LのをちょうどICI石井スポーツで見てきたばかりでした。ちょっと変わったつくりだなあと思ってみてましたが、同じ50Lならばブラックダイヤモンドの方がしっかりして軽量だなあと思ってました。
ここまで簡単に破けてしまうのは困りもんですね。私の30L軽量のBDのは860G位でまあ軽いほうですが、破れはしないものの、やはり大して使っていない割には布は磨耗した感じがしますね。このザックみたいにサブザック的には使えませんが。軽量化とザックの耐久性は難しいですね。
50Lザックだったら生地厚いのでは?
でも、ORのサイト見ると50Lザックなんてないのですが…
旧製品とか?
ブラックダイアモンドはいいらしいですよ。
あるガイドさんがグレゴリーよりもおすすめと言ってました。
グレゴリーはタウンユーズなんですって。
その点BDはちゃんと山向けなんだそうです。
私は今までサブザックは850gの30Lザックを使ってました。
このORのザックに比べると重いだけあって作りも生地もしっかりしてます。
ただ、しっかりしているだけあって、メインザックにコンパクトに収納できないという難点があったのですが…
グレゴリーって、古い感覚の私からすると、なんじゃそれ?って感じのまさにタウンユースで、私の位置づけではLLビーンとかそんな感じ。
たぶんORって書いてあって、馴染みないブランドだなあ。。。って見ていたから。旧モデルっていうのはあるかも。生地はそれなりに厚かったですが、50Lザックとしては軽量でしたね。実は自分は60と40Lは持っているけど、ちょうど手ごろな50Lのザックを持っていないので、ちょこっと見ていたのでした。
30Lのザックで、くるくるっとまとめられてアルパインに使えるのはとっても便利ですよね。そういう理想のがあったらいいですね。
あはは。
たしかに山屋でない今の若い子達、グレゴリー使ってますよね。
グレゴリーはタウンユースかもしれないけど、背負い心地はいいらしいですよ。
でも、まー、重いんだけど。
>30Lのザックで、くるくるっとまとめられてアルパインに使えるのはとっても便利ですよね。
>そういう理想のがあったらいいですね。
うん、ほんとにそう思います。
自分で作るか…
というか設計してメーカーに作ってもらうか(爆
てる (08/25)
mima (08/24)
てる (12/24)
KMD (12/24)
てる (11/25)