top > 横尾尾根〜槍ヶ岳〜中崎尾根 5日目 槍ヶ岳登頂
← old | top | new →

 横尾尾根〜槍ヶ岳〜中崎尾根 5日目 槍ヶ岳登頂 

2006年05月11日 ()
5日目
5/3(水) 快晴
行程: 南岳小屋〜中岳〜槍ヶ岳〜中崎尾根〜奥丸山手前

4:20起床。外はまだまだ風が強い。夜中はこの山行中の一番の強風だった。自分のかわいいテントが壊れるのではないかと気が気ではなかった。テントの壁からは風が通り、すごく寒い思いをした。自分側の方が風が強いかと思っていたらそうでもなく、じつはキューちゃん側もすごい風だったらしい。テントの壁が押されるのでブロックが崩れてしまったのかと思っていたそうだ。

風だけでなく咳の発作もあってよく眠れなかった。夜中咳が止まらないので、かえって疲労困憊して起きるのだ。キューちゃんも咳で起きてしまっていたようだし。この風邪はキューちゃんからうつったものなので、キューちゃんはある程度免疫があることが幸い。でもちょっとピンポン感染していたらしく咽喉がおかしいと言っていた。

風も弱くなったので出発する。天気は快晴。今までの悪天が嘘のようだ。一昨日通った南岳を通過、横尾尾根の分岐も通り過ぎていく。途中、何人かの人にすれ違う。いずれも単独の男性。一人でキレットを越えるなんてすごいな〜。自分は昔、春のキレット越えで酷い目にあったけど。


南岳山頂のキューちゃん。


たぶんこれが我々が通ってきた横尾尾根。

中岳〜大喰岳の岩稜帯は朝早いため凍っているところもあってちょっといやだったが、キューちゃんの巧みなリードで通過していく。登りになると疲労した呼吸器が非常に辛い。 


槍が見えてきた。


岩場で雷鳥を発見!!!

途中、今日から山に入っているはずの抜戸岳東尾根〜笠ヶ岳パーティと無線交信を試みるがつながらず。こちらのパーティが時間を間違えていたと後で判明。

槍岳山荘には10時頃到着。これから槍ヶ岳に登るわけだ。鎖も雪で隠れているだけでなくばりばり凍っていてダブルアックスでないと登れないという前情報を得ていたので、あまり乗り気ではなかったのだが、キューちゃんが登りたそうだったので登ることに。自分的には横尾尾根さえ抜けれれば満足だったんだけど。念のためフル装備装着(ハーネス、ギア、ヘルメット、ロープ、ピッケル、バイル)。(注:こんな重装備で春の槍に登る人はいない)

実際取り付いてみると、氷は溶けていてそれほど難易度は高くなかった。トレースもばっちりだし、横尾尾根よりも危機感なく登れた。

頂上ではキューちゃんとガッチリ握手。キューちゃんはここまで来れないのではないかと思っていたらしい(笑) 山頂からは今年の夏行こうと思っている北鎌尾根を眺める。ほんとこんなとこ行けるの?ってかんじのところだが、それまでにトレーニングすればなんとかなるだろう。


槍山頂にて。長い道のりだったな〜。

槍から下りた後は山岳会の代表に電話で下山遅れの報告を。槍岳山荘の無線電話がたまたま使えず、さらに携帯の電波の入りもいまいち。テン場の先あたりの飛騨側の方はvodafoneが使えると小屋の人から教えていただき、なんとかつながる(結局使えたのはau)。エスケープルートを使って早く下山して笠Pに合流するのではなく、このまま中崎尾根を下降し、合宿の計画を最後まで遂行すると連絡した。(当初計画についてはこちら)

このあとは中崎尾根へ。降り口は急で雪が半分溶けていた。踏み跡はほとんどなく、浮石ばかり。ボロボロのフィックスロープがところどころ残っているが、非常にあやしい (が、自分は落ちそうになってこのフィックスに足ブラ状態でぶらさがりお世話になった)。途中からぐずぐずの雪になり、バックステップで慎重に下りる。亀裂だらけの斜面を下りるとようやく安全地帯へ。

その後、再び笠Pと無線交信を試みる。今度はちゃんとつながった。どうやら向うはすでにテントを張って宴会準備に入っているようだ。ワインも瓶のまま4本あるという。く、くやしい〜!!!

一時間ほど歩き続けて樹林帯の中によいテン場を見つける。天気がいい中、雨具も脱ぎ、素手で整地をするのはどんなに素晴らしいことだったか。びしょ濡れのテントも整地している間に乾き、トイレも立派なのができた。


快適なテン場。いつもこんなに快適だったらいいのに・・・

雨や風を気にせずに好きなときにトイレに行けるのってなんて素敵・・・ さらに雨風を気にすることなくテントの入口を開けて満点の星空を眺めるのも最高だった。テントの中も乾いているし、こんな快適なテント生活を送れるのなら、酒はなくてもいいとさえ思った。

翌日はもう下山だけ。温泉に入って寿司を食べようと話が盛り上がった。


今日の行程。明日は下山できるか?!

コースタイム
出発7:00 中岳手前8:55 飛騨乗越手前(無線交信)9:37〜52 槍ヶ岳山荘着10:12〜11:00 槍ヶ岳12:10 山荘に戻る13:00 千丈乗越13:43 無線交信14:35 テント場15:30

横尾尾根関連記事:
北ア 横尾尾根〜槍〜中崎尾根
北ア 横尾尾根〜槍〜中崎尾根 日程
独り言
長期山行 お肌対策
長期山行 軽量化対策
横尾尾根〜槍ヶ岳〜中崎尾根 1日目 旅の始まり
横尾尾根〜槍ヶ岳〜中崎尾根 2日目 横尾尾根
横尾尾根〜槍ヶ岳〜中崎尾根 3日目 最悪なテント生活
横尾尾根〜槍ヶ岳〜中崎尾根 4日目 停滞
横尾尾根〜槍ヶ岳〜中崎尾根 6日目 未だ下山できず
横尾尾根〜槍ヶ岳〜中崎尾根 7日目 下界ぐるめツアー
GW長期山行 横尾尾根反省 (1) 落し物に注意!!!
GW長期山行 横尾尾根反省 (2) 渡渉は靴を脱いで
GW長期山行 横尾尾根反省 (3) 装備の選考
GW長期山行 横尾尾根反省 (4) 天気の予想
GW長期山行 横尾尾根反省 (5) 衣類は消耗品と思え!!!
GW長期山行 横尾尾根反省 (6) まとめ

trackbacks(0) | comments(8)edit 
↑top 


COMMENT

すごい。。。 by あや
読んでいるだけで張り詰めてきます。
すごい記録です。。。
合宿とはいつもこんな激しいのですか?

いやー by ありぎりす
ほんと、読んでいるだけで疲れるー。
でもハードな割りに写真もしっかりとって!
ところで風邪はよくなったんですか?

by オーロラ
あやさん
激しいですか?
とくに激しいとは思ってないんだけど・・・?

ありぎりすさん
いろんな人が呼んでて疲れてしまうってことは書き方に問題があるのかな。
横尾尾根に行く人のためにと思って悪いところの情報しか書かないのがいけないのかな。
楽なところもあったんですが。
あと私が体調悪かったのでしんどいのも原因かな。

風邪はですね、まだちょっとぜいぜいしますね。
お気遣いありがとうございます。
でも今週末出かけちゃうかも(笑

そうじゃないですよ by ありぎりす
緊張感が伝わってくるからですよ。
ほら映画見てる時に「次どうなるんだろう」って体固めてる時ってあるでしょ。あれと一緒。
「ハラハラ」「ドキドキ」「フッー」って。
私の言葉使いが悪かったかもしれません。ごめんなさい。
それから今の風邪はよくなってからが長そうですよ。お大事に。

お疲れ様です〜! by かしすみ
私も全部読みました!
改めて、お帰りなさいませ。
いい山登りでしたね!v-218

それにしても雪多くない?写真見て驚きました。
横尾や梓川沿いの積雪で既に驚いたぁ〜。

体調どうですか?
私の方は医者の薬でかなりおさまりましたよ。
お大事にしてくださいね。

by オーロラ
ありぎりすさん
うーん、山行中はそれほど緊張してなかったですよ。
強風の中の整地をし終えてテントの中に転がりこんだときも「いやー、酷い目にあったね、アハハ」ってかんじだったし。
キューちゃんに言わせるとまだまだ余裕があったんだろうね、ってことなんだけど。

かしすみさん
いや、全部まだ書いてなくてあと2日分続きます!
今もう1日分アップしました。

ご指摘のようにいい山登りでした。
つらいこともあったけど、常に楽しかったです。
一度も「もういや」とは思いませんでした。

雪はほんと多かったです。徳沢ですごい雪があったのでまず驚きました。
まあ私の春の北アの経験なんてここ数年ぐらいしかないんですけどね。

風邪のほうはまだぜこぜこしてます。
やっぱ医者行かなきゃだめかな〜
いつも自然治癒なんだけど。

かしすみさんはテント内でのトイレは既に何度も経験済みなんでしょうね・・・
そんなこと当然ってかんじ?

そのハナシ、 by かしすみ
ここでしていいの……? 心配。
コツとか押さえどころとかは、あると思いますが。
抵抗アリってことかしら……?

by オーロラ
え、えと・・・
一応、清純派Blogを目指しているもので、それは今度居酒屋ででも詳しくきかせてください(笑
それまで質問事項をまとめておきます。

って、いつになるかな。
横浜近辺にお立ち寄りの際はお知らせください。

コメントを閉じる▲

← old | top | new →

COMMENT

読んでいるだけで張り詰めてきます。
すごい記録です。。。
合宿とはいつもこんな激しいのですか?
[ 2006.05.11(Thu) 22:51] URL | あや #cxq3sgh. | EDIT | ↑ 

ほんと、読んでいるだけで疲れるー。
でもハードな割りに写真もしっかりとって!
ところで風邪はよくなったんですか?
[ 2006.05.12(Fri) 07:47] URL | ありぎりす #- | EDIT | ↑ 

あやさん
激しいですか?
とくに激しいとは思ってないんだけど・・・?

ありぎりすさん
いろんな人が呼んでて疲れてしまうってことは書き方に問題があるのかな。
横尾尾根に行く人のためにと思って悪いところの情報しか書かないのがいけないのかな。
楽なところもあったんですが。
あと私が体調悪かったのでしんどいのも原因かな。

風邪はですね、まだちょっとぜいぜいしますね。
お気遣いありがとうございます。
でも今週末出かけちゃうかも(笑
[ 2006.05.12(Fri) 08:41] URL | オーロラ #juZz/cEU | EDIT | ↑ 

緊張感が伝わってくるからですよ。
ほら映画見てる時に「次どうなるんだろう」って体固めてる時ってあるでしょ。あれと一緒。
「ハラハラ」「ドキドキ」「フッー」って。
私の言葉使いが悪かったかもしれません。ごめんなさい。
それから今の風邪はよくなってからが長そうですよ。お大事に。
[ 2006.05.12(Fri) 10:13] URL | ありぎりす #- | EDIT | ↑ 

私も全部読みました!
改めて、お帰りなさいませ。
いい山登りでしたね!v-218

それにしても雪多くない?写真見て驚きました。
横尾や梓川沿いの積雪で既に驚いたぁ〜。

体調どうですか?
私の方は医者の薬でかなりおさまりましたよ。
お大事にしてくださいね。
[ 2006.05.12(Fri) 10:34] URL | かしすみ #XgnNov2A | EDIT | ↑ 

ありぎりすさん
うーん、山行中はそれほど緊張してなかったですよ。
強風の中の整地をし終えてテントの中に転がりこんだときも「いやー、酷い目にあったね、アハハ」ってかんじだったし。
キューちゃんに言わせるとまだまだ余裕があったんだろうね、ってことなんだけど。

かしすみさん
いや、全部まだ書いてなくてあと2日分続きます!
今もう1日分アップしました。

ご指摘のようにいい山登りでした。
つらいこともあったけど、常に楽しかったです。
一度も「もういや」とは思いませんでした。

雪はほんと多かったです。徳沢ですごい雪があったのでまず驚きました。
まあ私の春の北アの経験なんてここ数年ぐらいしかないんですけどね。

風邪のほうはまだぜこぜこしてます。
やっぱ医者行かなきゃだめかな〜
いつも自然治癒なんだけど。

かしすみさんはテント内でのトイレは既に何度も経験済みなんでしょうね・・・
そんなこと当然ってかんじ?
[ 2006.05.12(Fri) 11:53] URL | オーロラ #juZz/cEU | EDIT | ↑ 

ここでしていいの……? 心配。
コツとか押さえどころとかは、あると思いますが。
抵抗アリってことかしら……?
[ 2006.05.12(Fri) 12:55] URL | かしすみ #XgnNov2A | EDIT | ↑ 

え、えと・・・
一応、清純派Blogを目指しているもので、それは今度居酒屋ででも詳しくきかせてください(笑
それまで質問事項をまとめておきます。

って、いつになるかな。
横浜近辺にお立ち寄りの際はお知らせください。
[ 2006.05.12(Fri) 14:11] URL | オーロラ #juZz/cEU | EDIT | ↑ 

COMMENT POST















管理者にだけ表示

Trackback

この記事のURL:
http://aurora6o6.blog38.fc2.com/tb.php/188-a75ce917
← old | top | new →

BOOKS & GOODS

Blog内で紹介した書籍・DVD類は、
カテゴリの [書] から見ることができます。


ドキュメント 山の突然死

Blog内関連記事

山小屋ごはん
山小屋ごはん

Blog内関連記事

イラスト・クライミング
イラスト・クライミング

Blog内関連記事


一気に3品! 圧力鍋おかず

Blog内関連記事

雪崩の掟
雪崩の掟

Blog内関連記事


感謝されない医者

Blog内関連記事


間違いだらけの山登り

Blog内関連記事


登山不適格者

Blog内関連記事


ビリーズブートキャンプ
7DAYS SUCCESS PLAN


新版・日本雪山登山ルート集

Blog内関連記事


秘密を守りきります! パート2

Blog内関連記事


実戦!オールラウンドクライミング
/ 廣川 健太郎

blog内関連記事


我々はいかに「石」にかじりついてきたか
/ 菊地 敏之

blog内関連記事


ユージ ザ・クライマー
/ 羽根田 治

blog内関連記事

チャレンジ!アルパインクライミング 北ア編
チャレンジ! アルパインクライミング 北ア編
/ 廣川 健太郎

Blog内関連記事 (1) (2)


チャレンジ!アルパインクライミング
南アルプス・八ヶ岳・谷川岳編
/ 廣川 健太郎

Blog内関連記事

サバイバル登山家
サバイバル登山家 / 服部 文祥

Blog内関連記事


ピッケルと口紅―女たちの地球山旅
/ 北村 節子

Blog内関連記事


K2 非情の頂
―5人の女性サミッターの生と死
/ ジェニファー ジョーダン

Blog内関連記事 (1) (2)


女たちの山
―シシャパンマに挑んだ女子隊9人の決算
/ 落合 誓子

Blog内関連記事


雪崩リスクマネジメント
―プロフェッショナルが伝える
雪崩地形での実践的行動判断
/ ブルース トレンパー

Blog内関連記事


決定版 雪崩学
―雪山サバイバル 最新研究と事故分析
/ 北海道雪崩事故防止研究会

Blog内関連記事

垂直の記憶―岩と雪の7章
垂直の記憶―岩と雪の7章 / 山野井 泰史

Blog内関連記事

凍
凍 / 沢木 耕太郎

Blog内関連記事


ソロ―単独登攀者・山野井泰史 / 丸山 直樹

Blog内関連記事

山は真剣勝負
山は真剣勝負 / 山田 哲哉

Blog内関連記事


アーロン・ラルストン 奇跡の6日間
/ アーロン ラルストン

Blog内関連記事

クライマーズ・ボディ
クライマーズ・ボディ
/ 菊地 敏之、前之園 多幸 他
Blog内関連記事


生と死の分岐点
―山の遭難に学ぶ安全と危険
/ ピット シューベルト

Blog内関連記事


続 生と死の分岐点
―岩と雪の世界における安全と危険
/ ピット シューベルト

Blog内関連記事

INFORMATION

    2006年8月24日、北アルプス後立山連峰、白馬岳〜五竜岳間の不帰ノ嶮のあたりでスマートメディアを拾いました。お心あたりの方、最新のエントリにコメントください。

CALENDAR  

CATEGORIES

COMMENTS

TRACKBACKS

ARCHIVES

LINKS

SEARCH

PROFILE